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スキー場の事故関係の判例 |
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ゲレンデを滑降してきたスキーヤーがゲレンデから駐車場に転落して死亡した事故につき、ゲレンデ及び駐車場の占有管理者に賠償責任を認めた事例 |
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平成2年3月26日 東京地裁 判決 一部認容 昭和61年(ワ)第8605号 損害賠償請求事件 |
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判決は事業者のとっていた安全措置について「上方から滑降してくるスキーヤーを安全にロープウェイ駅発着場まで誘導するための措置として十分とは必ずしも言いきれ」ないとして賠償を命じた。 駐車場がコースの裾野部分にあたり各種レベルのスキーヤーが頻繁に滑降してくる個所にあること。スキーヤーが転落した場合の危険性、事業者がそのゲレンデを使用するスキーヤーを主な顧客として営業していることなどの諸事情を考慮し、スキーヤーを安全に誘導するために駐車場の全面をふさぐ防護ネットあるいは危険標識やコース標識が必要であるとの判断を示した。 しかし判決は、スキーは「その性質上相当程度の危険性を伴うスポーツ」であり、「スキー滑降に伴う具体的な危険状況については、当該スキーヤー自身が、第一次的に予見し、その危険の回避を自己の責任においてなし、その安全管理をするのが原則である」、スキーヤーには「滑走中は自己が進行しようとする先の状況に注意を払い、なるべく滑走経路を予定した本来のスキーコースから外れないように維持し、進行先の状態が滑走に適さない箇所であるようならば、その方へは向かわないようにして常に滑降に適した雪上を滑降するよう努めるべき安全注意義務がある」と述べたうえ、死亡したスキーヤーにも「相当大きな過失」があるとして80%の過失相殺をした。 |
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参考:判例時報737号 |